神楽坂サロン「ようこそわが家へ Bienvenue chez nous 」の松谷扶美さんが心不全で急逝されて3ヵ月が経ちました。
前日は普通にフランス語のレッスンをしてその後夕食を生徒さんと共に楽しまれたという扶美さん。
私は 一年ぶりにサロンへ行って扶美さんとお話ししようとまさにその日メールをしようと思っていました。
明日でも、あさってでも、いつでも会えると思っていました。
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「ようこそわが家へ」は芙美さんのフランス語教室とカフェ・ギャラリー、催しもののスペースとして
2010年春、芙美さんが長年のパリ生活より帰国されて開いたサロンです。
私はランプを中心に少しばかり委託作品を置かせていただいておりました。
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2011年、神楽坂アユミギャラリーでの個展の時に お近くの芙美さんはふらりと立ち寄られ
一通りじっくり見て頂いた後「この個展が終わったら私のサロンへ作品を置いてみませんか〜?」
とニコニコと声をかけてくださいました。
そのままお話ししているうちに、お会いするの初めてではないですね!と双方気付き
2010年10月、作品展を見に神楽坂のサロンへお伺いした時のオーナーさんだ!とわかりました。
その作品展とは、興和の講師陣の方々と肩を並べ 私と同門の先輩生徒さんが出展しているというもので
凄いな〜…と興味深く訪問したのを覚えています。
それから私が個展をやろう!と思うに至るには、その作品展に大いに触発された事も起因の一つだったので、
最初から私の制作lifeにおいてとても大切なご縁があった方なのでした。
委託でお預けしたランプはサロンで行われる様々なイベントで
ディスプレイに傍らに置いてもらったりして、心が弾みました
個人のコーナーを設けさせて頂く事もあり、大変お世話になったのです
(写真は2011年11月)
水彩絵のようなハッとするガラス。
時として「このガラスは是非ランプにしたい!」と駆り立てられる、一期一会のガラスとの出会いがあります。
同業の方はさぞ'シンプル過ぎる’とお思いになっていらしたとおもいますが
(ほんとうにシンプル過ぎです^^)
「ステンドグラス作品として」レベルの高い・工夫された…というものを作る気持ちは無く
ただときめくガラスで 自分の部屋にも置きたくなるような趣きのあるランプを作りたいという想い、
その辺りを扶美さんは大変理解してくださっていました
ランプは、皆ゆっくりとお買い上げ頂いたお客様のもとへ旅立っていきました。
これまで関東以外でも 青森、大阪、さまざまな土地 …遠く外国へ行ったものも。
本当にありがとうございました。
そしてサロンはとてもご縁がつながる場でもあり
懐かしい思い出を共有できる素敵な人達がいます
皆、芙美さんが大好き。
「新しいランプが出来たらいつでも知らせてね!」
「牧子さんのステンドグラスが好きよ!」
と、 ・・・・・・他の作り手の皆さんにも同様に言われていたと思いますが(笑)
そんな暖かい言葉がどんなに励みになっていたか、
それがどんなに有難いことだったのか今身に沁みて感じています。
いつでも会えると思っていた。
今でも信じられません。
あまりにも突然の訃報で、驚きと悲しみは大きくて。
さようなら たくさんのご縁を紡いでくれた場所、ようこそわが家へ Bienvenue chez nous 。
いつも笑顔で皆に愛された扶美さん。
本当にありがとうございました。 また会う日まで。